🥔 もし輸入が止まったら、日本人は何を食べるのか

※ AI生成のイメージイラストです。
タネ、肥料ときて、3回目は「もし本当に輸入が止まったら」という話です。 これは推測ではなく、農林水産省が公式に試算して毎年公表している数字です。
国が出している、静かな試算
農林水産省「令和5年度食料自給率・食料自給力指標について」(令和6年8月8日公表)は、 日本の農地をすべて使ったらどれだけのカロリーを供給できるかを、作付けパターン別に試算しています。
| 米・小麦中心の作付け | 1,752 kcal/人・日 |
| いも類中心の作付け | 2,362 kcal/人・日 |
| 推定エネルギー必要量 | 2,167 kcal/人・日 |
米・小麦中心の作付けでは、必要量に届きません。いも類中心に切り替えて初めて、必要量を上回ります。今の日本人の食生活(米・パン中心)を そのまま続けながら輸入ゼロで生き延びる、という選択肢は、この試算には存在しません。
なぜ「いも」なのか
いも類は同じ面積からとれるカロリーが米・小麦より多く、栽培の手間も比較的少ないため、 有事の農地転換シナリオで主役に据えられています。逆に言えば、私たちが普段食べている量の米・パンを 輸入なしで作ろうとすると、農地面積がまったく足りないということでもあります。
🥔 だからこそ、ベランダでできること——ただし正直に
先に正直にお伝えします。ベランダのプランター1つでじゃがいもを育てても、 この国全体の指標を動かすことはできません。 これは日本中の農地を使い切った場合の試算であり、 個人の家庭菜園の規模とは桁がまったく違います。
それでも育てる意味はあると考えています。「いも類中心なら足りる」という数字は、 実際にじゃがいもやさつまいもを掘ってみると、初めて手触りのある実感になります。 知識として知っているだけの数字と、自分で1株育てて掘り出した数字は、同じ2,362kcalでも重さが違います。
ベランダでじゃがいも・さつまいもを試算してみる →よくある質問
食料自給力指標とはなんですか?
農林水産省が試算・公表している指標で、輸入がすべて止まった場合に日本の農地だけでどれだけのカロリーを供給できるかを、作付けパターン別に示したものです。「今の食生活を続けられるか」ではなく「農地をフル活用したらどこまで作れるか」の理論値です。
いも類中心なら本当に足りるのですか?
令和5年度の試算では、いも類中心の作付けで2,362kcal/人・日となり、推定エネルギー必要量2,167kcal/人・日を上回ります。一方、米・小麦中心の作付けでは1,752kcal/人・日にとどまり、必要量を下回ります(農林水産省「令和5年度食料自給率・食料自給力指標について」)。
ベランダでじゃがいもを育てれば、この指標に貢献できますか?
正直にお答えすると、貢献にはなりません。この指標は日本全国の農地を対象にした国全体の試算であり、個人の家庭菜園の規模でこの数字を動かすことはできません。ベジ得シミュレーターがお伝えしたいのは「貢献できる」ということではなく、「国が公式に出しているこの数字の意味を、実際に育てて実感してみませんか」ということです。
※ 本記事の数値は農林水産省「令和5年度食料自給率・食料自給力指標について」(令和6年8月8日公表)に基づく 国全体の試算です。個人の家庭菜園の規模でこの指標を動かすものではありません。 出典: 農林水産省